日本酒テイスティング講座:グレーなテイスティングコメント
2018/01/06
前回に引き続き、今回もテイスティングコメント。
ですが今回は、基本の「アタック」「中域」「アフター」での味わいの違いというよりか
いわゆる「あまりよろしくないかもしれない味わいがある場合」、
オフフレーバーと言われる場合のコメントの仕方です。
ここら辺があっても、お酒として美味しいか不味いかは
飲む人の感性や好みになってくるため、また別の話。
ですが、お酒の造りとしては「本来の作り方をすれば出てこないはず」の物質であるため
プロとして「テイスティング」する際には、それがきちんと表現できなくてはなりません。
味わいにおいて、大雑把に言ってしまうと、苦味は「本来」出ない。
香りにおいて本来でないものは
アセトアルデヒド系・機械油・硫黄・ジアセチル(酸とセメダイン:つわり香)・ムレ香
とか。
まぁでもこの辺は好みで、若干ならば出ている方が美味しいと感じることもあるかもしれない。
同様に香りの成分として、
4VC(燻製香)やTCA(カビ:ワインで言うところのブショネ)は出るのは論外
等々。
今回のテイスティングは、
生で無濾過な酸度高いため(火入れしたら出ないと言われる)ジアセチルが出てしまったもの、
醪の温度変化要因があったのか、本来の山田錦・9号酵母・55%精米歩合のスペックの味と香りが出てきてないもの、
ムレ香のあるもの、
4VCのもの、
TCAのもの
…の体験を行いました。
どれがどれとはあえて書きませんが(爆)比較のために「すごく良い」ものがあり、
また、このうちの中でも「セーフ」で美味しいものももちろんあります。
その「セーフ」感も、受講生の間ででもブレがあったくらい、好みの幅によって感じ方が違うものでした。
それらが日本酒の、微妙な味わいの違いとなっているんだなぁと、
現在の世の中で周知されてしまっているものなんでしょうね。
今回も貴重な体験に感謝です!
2016年中級クラスのまとめ記事はこちら
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