日本酒テイスティング講座:3種の味の違い

      2018/01/08

前回の講座レポートはこちらです。

もう残り2回ですか・・・。寂しい、寂しすぎます。
でも、1年、本当に早いですね〜。。。

本日のテーマその1、酵母特性と香りの根拠

今回はなぜかワインのテイスティングについてもお話が拡大し、より実戦的な話をいただけたと思います。

酵母の特性表を覚える意味は?。

協会○号は、元どこの蔵付きの酵母・・・と言うことは
その蔵と協会○号を使った酒の特性は一緒か?、と言う問いには、Noの答え。

 

例えば、新政酵母が今の協会6号の元になったものなのは有名ですが
協会6号は、新政から種を分けてもらった後、協会側で培養して増やしているのであって
現在、新政で使用している酵母は当然、新政の蔵で培養されてます。

 

環境が異なる場所で培養されたら、異なる酵母特性が出てくるので
協会6号と現在の新政酵母は、同じであるわけはないのです。

 

・・・これはまさにビンゴですね(笑)。

香りの特性根拠

香りの特性として、カプロン酸エチルと酢酸イチアミルがその成分を担ってますが
例えばカプだったら「リンゴかメロンの香り」と言うのは、なぜ?
リンゴとメロンって全然香り違くない?(笑)、と言う問いかけをされました。

 

でもこれは非常にわかりやすい理由なのです。

 

カプロン酸は、リンゴの香りが軸にあり、酸が多いとリンゴがより強く感じます。
また、中間生成物で牛乳の香りの成分と同じカプロン酸が発生するため、ミルキーな香りが強いとメロンっぽく感じます。
また、酸に加えて生のアセトアルデヒドが強いと、グレープフルーツっぽくなってきます。

 

従って、「リンゴっぽい」「メロンっぽい」と評価することは、暗に
「酸多いですよ」「ミルキーですよ」と言うことを言ってるようなものなのです。

 

イソアミルについても同様で、熟れたバナナの香りに酸が入ると
パイナップルになってきます。

 

この章は本日の「目からウロコ」シリーズでした。
果物の香りの根拠、より腹落ちした形で今後はできそうです!!

本日のテーマその2、日本酒の味のグループ

日本酒の味のグループは大きく3グループへの分類です。

その1:甘旨・多、酸苦渋・少タイプ
その2:甘旨・中、酸苦渋・中タイプ
その3:甘旨・少、酸苦渋・多タイプ

食事とのバランスを考えるならば、食事に足りない要素をお酒が補完する形で提供したら良いのです。
そうしたらまずは失敗しません☆。

 

これも随分心強いですね♪

本日のテイスティング

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前半は、同系列酵母の特性違いの体験、
後半は旨味or熟成感を演出するアミノ酸とフラノンの体験

ってとこでしょうか。

 

私はいわゆる、熟成変態日本酒(笑)が好きなので
フラノンの存在がテイスティングの邪魔になるとあからさまに言われるここの方針(笑)には
最初はついていけませんでしたが、理論が腹落ちするのでどうしようもありません(苦笑)。

「テイスティング」と「嗜好品」は分けて考えないといけませんねー。。。
今更ですが。

 

さて、残りあと1回です!!
どうぞよろしくお願いいたします!!

2016年中級クラスのまとめ記事はこちら

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