【閉店】麻布十番「赤星とくまがい」さんで季節の日本酒ペアリングコース堪能

      2022/03/04

(和酒店42)
日本酒バル開拓を始めた当初から、長くチェックさせていただいておりましたが
こちらは飛び込み訪問が難しく、それこそ行くことを諦めてしまってたお店でした。

 

しかしながら運命のいたずらか(?)、私が日本酒ペアリングコースを開拓するようになり
当然のように候補のお店として挙がってきたこちらのお店。
2年越しの訪問の夢をついにかなえることが出来たのでした。

 

お店の名前は、麻布十番「赤星とくまがい」さんです。
(お店の公式ホームページはこちらです。)

再訪:2020/3/16 update

約1年6ヶ月ぶりの再訪になりました!

カウンターの端っこの席をゲットいたしました。

この日のコースは?

やっぱりこちらは「日本酒ペアリングコース」を頼みたい、でしょう😁

 

前回同様、公式サイトから申し込みをし、13000円のフルコースをお願いしました。
前回同様、かなり長くなりますが最後までお付き合いくださいませ。

 

ファーストドリンクは他のもの(ビールとか)がいいかを聞かれましたが、
そんな勿体無い(笑)、最初から日本酒でお願いいたしました。

相変わらず素敵な酒器スペース😍
これから出てくるものに期待が高まります。

アミューズとペアリング

最初のお酒は、熊本県「花の香」低精米90 をいただきました。
これは珍しいですが、私としては今シーズン2回目のお目見えです。

スペックは
19年12月製造、酒米:山田錦、精米歩合:麹米50%・掛米90%、アルコール分16度
でした。

お料理です。

 

ホワイトアスパラ、菜の花、新玉ねぎが和えられている上から
さりげなく柚子がほんのり香りました。
ホタルイカ肝の濃い旨味の主張も強かったです。
ですがそれが個性の強い春野菜の味それぞれをうまくまとめてるようでした。
野菜のシャクシャクした食感も楽しかったです。
締めとして、メネギの味のアクセントが全体にマッチしててこれもよかったです。

冷菜とペアリング

2杯目は、福島県「自然郷」芳醇純米 特別純米 をいただきました。

スペックは
20年2月製造、精米歩合60%、アルコール分14度
でした。

お料理です。

 

一口はちと難しいボリュームでやってまいりました😅
なお、ソースはバルサミコベースとのことでした。

 

下から、油揚げのパテ・奈良漬・トマト・さわらフライ・焼きカマンベール・奈良漬のタルタル、の順で乗せられていました。
一口で食べることでパテと焼きや揚げの香ばしさが奈良漬のこってり感とマッチしていたように感じられたんだと思いました。

温菜(スープ)とペアリング

お酒は発泡&にごりで見た目からピチピチ感が伝わってくる、
新潟県「たかちよ」無濾過生原酒 をいただきました。

スペックは
20年2月製造、アルコール分17度
でした。

お料理はこちらでした。

 

メニュー名から想像できなかったのですが、ポタージュ仕立てなことに驚きました😅(笑)。
こちらの食材がほろ苦系ばかりなので、ポタージュにしてコク旨として味を濃縮することでバランス取っていると思われました。

ハマグリがどこにいるのかとてもわかりづらかったのですが、野菜の後ろに隠れて時々ひょっこりとさりげなくやって来ました。
細かく切って入れていたのかな?、と思いました。

お造りとペアリング

お造りはこちら、産地直送刺身三点盛りをいただきました。

白魚のポン酢和え・生姜入りは、白魚が大きくぷりぷりな歯ごたえででした。ですがポン酢でとてもさっぱりいただけました。
ウニは半身くらい量がたっぷりあり、この日の一番の幸せを感じました( ̄▽ ̄)(笑)。
マグロは一切れですが大振りでとても存在感ある食べっぷりになりました。

 

こんなお造りに、ゴーセイにも2種日本酒を合わせていただいちゃいました🙌
それぞれご紹介いたします。

白魚ポン酢用としていただいたのは、岩手県「月の輪」純米生原酒 をいただきました。

スペックは
20年2月製造、精米歩合65%、アルコール分17度
でした。

ウニ用には兵庫県「播州一献」純米吟醸 生 スプリングシャイン をいただきました。

スペックは
20年2月製造、酒米:播州吉川産山田錦100%、精米歩合55%、アルコール分15度
でした。

魚料理とペアリング

季節柄、にごりが続きますな。
いろいろ飲めるのはなんにしろ嬉しいです。

 

お酒は宮城県「あたごのまつ」はるこい 純米吟醸 をいただきました。

スペックは
20年2月製造、精米歩合60%、アルコール分11度
でした。

お料理です。

イチゴらしさを揃えたペアリングですな( ̄▽ ̄)

 

味噌ベースのマスタードソースで、苺は実がごろっと入っているのですが
果物の酸味は目立ちすぎずバランスがしっかり取られていました。
一見特徴的なソースに気を惹かれますが、ちゃんと真鯛のシンプルな旨味も感じられるところに感動でした。

肉料理とペアリング

いよいよコースも大詰めです。
お腹いっぱいですが頑張っていただきます!

 

お酒は山口県「原田」弦月 無濾過生原酒吟醸しぼりたて をいただきました。

スペックは
20年2月製造、酒米:麹米山田錦21%・掛米西都の雫79%、精米歩合55%、アルコール分17度
でした。

お料理の全景です。

 

山椒香が通常でもしっかり香ってましたが、スダチをかけるとよりスパイシーな香りがひき立ちました!
和のハーヴィー感はミョウガかフキを刻んで山椒味噌を和えて出していました。

お肉ですが、炭火の焦げ感がしっかりありつつ、身はしっとり柔らかかく仕上げていました。
シャキシャキのミョウガ&白髪ネギと木の芽がとても爽やか!
山椒味噌がさりげないと思うのが見事でした。
スダチがまだよく合いました!

ご飯料理とペアリング

ご飯をいただく時、「(日本酒との)ペアリングは(このお料理では)お休みです」と説明を受けたのですが
なんとそのあと、合わせるお酒をこそっと(?)出していただけちゃいました!
🙌

…一人客ののんべぇにお気遣いいただき恐縮でした。。。ありがとうございました😅

いただいたお酒は、三重県「細女」(さいめ)純米吟醸 天女の舞 でした。

スペックは
19年12月製造、酒米:神の穂、精米歩合60%、日本酒度-3、アルコール分14.5度
でした。

お料理全景です。

トリュフは細かく削っており、乗せた生ハムの上から出汁をかけてました。
出汁に熱で甘味が溶け出たのでしょうか、旨味がしっかり濃く、まさにおつまみになるお茶漬けでした😁。
飲兵衛嬉しい🙌

デザートとペアリング

こちらのコースのお楽しみといえば、やっぱりこのデザートと日本酒のペアリングでしょうな( ̄▽ ̄)

日本酒は、秋田県「亜麻仔猫」純米 をいただきました。

スペックは
20年2月瓶詰&蔵出し、酒米:あきた酒こまち100%、精米歩合:麹米50%・掛米60%、きょうかい6号酵母使用、アルコール分11度
でした。

お料理全景です。

ブラッドオレンジのソースと、ブラッドオレンジ果汁を生地に加えたスポンジとオレンジづくめプラス、バニラアイスでした。
ソースは皮の食感が生きてほろ苦さがしっかり味わえました。

コース終了!この日の全体的な感想は?

この日もコース終了するまでが、約3時間足らず。

一人ですし多少時間を持て余し気味ではありましたが
前回ほど手持ち無沙汰ということはなく、
むしろお料理とお酒、プラス双方のペアリングの味わいを
じっくり口の中で転がす時間が持てたことにとっても有意義でした。

 

この日はスタートが遅かったので、コース予約のお客さんがはけたあとに来た
一人客の常連さんみたい?な方々がいらっしゃるところも見えたのですが
コースではなくアラカルトにペアリングをつけておられたようで
その楽しみ方もやってみたい!、と切に思いました(笑)。

 

やっぱりコースが何よりオススメなんでしょうけど、
次回はアラカルトを楽しみにして伺おうと思います!

初訪問:2018/9/29 update

お店は麻布十番駅から5分くらい、住宅街にひっそりたたずむ、高級店がひしめく雑居ビル内最上階にありました。
このビルいつぞやかお忍びで使いました(爆)。懐かしい(?)です。

エレベーターを降りると突然店内、日本酒の冷蔵庫がどんと構えられており
一瞬びっくりするのですが、エレベータの後ろに回り込むような位置づけで
カウンターが配置されておりました。

予約のみのカウンター。中ほどに席をゲットすることができました。
他は2人客のみだったので、奇数席のカウンターなのですね。
勝手な思い込みですが、お一人様が歓迎?されているようで、嬉しいです(笑)。

ペアリングコース開始!本日のコース内容をご紹介!!

コースは公式ホームページから予約した
「おまかせ料理と日本酒ペアリングコース」(料理8品+日本酒7種)13000円です。

 

他サイトからの予約も出来ましたが
多分こちらと内容が同じで、料金は公式サイトが一番安かったからです。

 

コースはフュージョン系なのもあり、基本フレンチかと思うのですが
お造りが入っていたりとなかなか個性的です。
呼び名はもちろんいつものごとく、私が勝手につけただけですので、ご了承くださいね(苦笑)。

アミューズとペアリング

出ました!。早速秋の季節もの代名詞なお料理( ̄▽ ̄)♪

 

まずのお酒は、佐賀県「東鶴」純米吟醸白麹仕込。

 

香りは生系の要素が強く、ハーブ香と若干のマジックインキのニュアンスが感じられました。

アタックはリンゴ酸に近いはっきりした酸と、程よい甘味で、若い桃のニュアンスでした。
非常にスッキリしており、後に響かず、若干の収斂感。

 

レモンライムをお料理に絞るようなイメージでいただくと、説明も加えていただきました。

お料理の全景。

松茸の出汁と肝で和えてるとのこと。
印象としては、芽ネギがとても爽やかな香りでよく感じられました。
それ以外にもいくつか和ハーブを使ってるとのことで、特に辛味大根と柚子が香りの芯になっていました。

 

最初からなかなか変化球のお料理は、想像力を刺激します♪
これからのお料理もすごく期待をしてしまったのでした。

冷菜とペアリング

次のお酒は、夏らしいすっきりとしたお酒、茨城県「太平海」から「1314」
アルコール度数13度の原酒で、14号酵母から作ったと言うことが名前の由来とのことです。

香りはほんのりとした酵母由来系(カプロン酸エチル)のニュアンスがありました。
アタックはしっかりした酸とほのかな甘味と苦味がいちごの印象でした。
苦味の余韻がほんのりじわりと後口に残り、
それが「カマンベールと合う」と説明いただいた理由なのかな、と思われました。

お料理の全景。

ソースにマンゴーのビネガーを使用しているとのことで、カマンベールは炙ってました。
馬刺しの存在感が味も食感もかなり大きく、ともするとカマンベールが分かりませんでした(爆)。
何しろ、2口だけでしたので。。。
残りの1口で、むっちりした食感をなんとか感じ、カマンベースの存在感を知ることができました。

温菜とペアリング

マニアックなお酒が出てきました(笑)。
滋賀県「金亀」白80生原酒。
「白」は特に意味ない?ようで、強いて言えば瓶の色、とのことです。

あまり着色してなくわかりづらいですが、熟感ある、柔らかいメープルシロップ的な香りが主体でした。
アタックは豊かな甘味とほんのりとした苦味に酸も少し感じられて、印象は麦茶的でした。
酸が程よく切れて、中盤から旨味を伴って余韻を淡く作っていました。

 

お料理のソースである、梅と海苔に合わせているとのことでした。

お料理の全景(?)。

銀杏がさりげないアクセントでした。
それにしても、磯臭くなることが無いように、梅と海苔がものすごくバランスよく配合されていて
美味しいお出汁のあんかけでした( ̄▽ ̄)。

 

その分、鮑の存在感があまりなかったような。。。やわらかくて繊細すぎたのでしょうか?
(苦笑)

お造りとペアリング

続いてのお造りは、先にお料理の全景からまいります。

 

今回、ウニとその他とで、ペアリングを分けてお酒を提供いただきました。
お酒、7種での提供とのことでしたのに、8種もいただけることになるなんて
ちょっとしたお得感( ̄▽ ̄)。

 

まずはこちら。

秋田県「金紋秋田」から「亜麻色X3」

香りはほのかに熟成から来る玄米的な香りでした。
アタックは酸も甘味もしっかりしていましたが、みりん様な濃い旨味が特徴的でした。
酸がよく伸びていましたが旨味の余韻がとても長くしっかり残っていました。

 

ウニと亜麻猫の甘さと口当りのトロトロ感がよく合っていたとは思うのですが、
私的にはウニの生臭さが少し目立ったと思いました。
そんな時、またまたやってきましたよ芽ネギさん(笑)。
一緒に口に入れるとハーヴィーサが加わってとってもバランス良かったです。

 

もう一つがこちら。

お酒は岩手「南部美人」から天翔る。限定品とのこと。

酵母由来系(カプロン酸エチル)と生香をが程よいバランスで感じられ、メロンのニュアンスでした。
アタックはしっかりした甘さと苦味で、酸は程よいバランスを感じ、コーヒー牛乳の印象でした。
苦味の余韻とピリピリした刺激がが後口に強く感じるところで、辛口に感じるように仕上げてるようでした。

 

白身魚は、ワラサ キンメのこぶしめ、そして・・・鯛?
全部聞き取れませんでした。。。ごめんなさい(号泣)

 

 

この辺でかなりお腹も苦しくなってきたのでした。

 

8品は・・・先長いなあ(汗)。

魚料理とペアリング

お酒は、香川県「川鶴」から「讃岐くらうでぃ」
もはや後者の方が銘柄名として知名度あるかもですね。
燗でいただきました。

米と麹の香りでまさに甘酒な味わいでした。
アタックはしっかりした酸と甘味でまさに温かいヨーグルトでした。
後口は甘味がしっかり酸と一緒に消えていくところを感じられました。

お料理の全景。
右に添えられているグレーのソースはジロールダケとトリュフのソースとのことでした。
さつまいもクリームとソース同士の相性もよくて、混ぜたら美味しかったです♪。
添えられてる小松菜も香ばしく焼かれていて、これも美味しかったです♪
まさに鱗はカリカリに香ばしく、食感もとっても楽しめました\(^o^)/

肉料理とペアリング

お料理も結構終盤です。
すると、びっくりするような色の液体を注ぎだしたので、結構びっくりしました(笑)。

「NOTABOZU」くろにごりという、日本酒になんと炭が混ぜられている、リキュールに当たる飲み物でした。
香りは若干の乳酸香の気がしますが、総じて穏やかでした。
アタックは濃い甘味と酸味で、ヨーグルト的な味なのですが、
同時に墨汁の含み香がすごかったです。
・・・余韻は、墨汁香と甘味。
苦味もあるがこれは香りから引きずられて、気のせいかもしれない(苦笑)。

 

正直、私はかなりこの香りは苦手でした。。。
お料理がなければ実は飲み込めませんでした(爆)。。。

お料理の全景です。
香ばしい焼きの香りに柿の甘味とコクのある味わい。。。
それにマスタードの独特な香りがまとわっている感じでした。

 

香りはすごく特徴的で独特ではありましたが、
味わいはそこから想定する以上のしつこさはなくて、意外とよかったです。
肉があっさりだったのもあったのでしょうかね。

この後、お食事として出たのは、カツオの漬け丼と赤出汁でした。
お腹が苦しかったですが、この料理自体をパスするのはやっぱり勿体ない。。。
ごく少量サイズにしてもらっていただきました。

 

それにしても酢飯が美味しいです!
ちなみにペアリングで出たお酒はここでは特にありません。

デザートとペアリング

さて、一番得意なペアリングと言うことだった、日本酒とデザートのペアリングがやってきました!。

お酒は、広島県「雨後の月」純米大吟醸、白鶴錦です。
乳酸香と酵母由来系(酢酸イソアミル?)のフルーティな香りがマスカットのような印象で、
ツンとしたマジック香もあるような気がしました。
アタックは苦味とほんのりした酸味が感じられました。
ピリピリとした刺激も、じわじわ中盤から伸びてきて、しっとりと余韻を作っていました。
あまり甘さは感じませんでした。

 

デザート酒は甘めを持ってくるのが通例なところ、
自信があるとおっしゃるだけあって、マニアックなペアリングが楽しいです( ̄▽ ̄)

 

これを合わせたいがために、メニューに生姜のソースを加えたと言うこだわりよう!!

お料理の全景。

 

 

やっぱり量が多かったコース。なんとか完食することが出来ました!!

コース完了!ペアリングとお店への感想は?

最後はお茶をいただきました。

 

大体時間としては2時間半強。
私の他は6組のお客さんがいらしたこともあり、進行は結構ゆっくり目でしたが
もてあまし感はあまりなく、ちょうどよいペースで配膳してくださったと思います。

 

また、ペアリングそのものも、シンプルで分かりやすいところに焦点を当てているので
口に入れたときに迷うことがないのがよかったです。

 

お造りは、なるほど、薬味(醤油とわさび)に焦点当てるんだー、と言うことも
単純だったかもしれませんが勉強になりました。

 

 

それにしても、このボリュームのコースを月替わりで、毎月考えられているのは本当に脱帽です。
毎月1日に料理入れ替え、ペアリングは1日の営業時間前に考えるとのことで
1日に来られたら面白そうだなーと、いじわるながらも思ってしまいました(笑)。

 

それにしても、これは正直、毎月通いたいですね(爆)。
もちろんこちらのお店、実際そういう方もいらっしゃるようで。
うらやましすぎです(苦笑)。

 

 

せめて季節を変えて再訪することが可能となるべく、私も頑張ろう(笑)。

 

本日も素敵なお店との出会いに感謝です(^人^)。

お店情報

住所:東京都港区麻布十番3-3-9 COMS AZABUJYUBAN 7F
電話番号:03-6459-4589
営業時間:[火~金曜日]18:00〜24:00(23:30 Last Order)、[金曜日・土曜日]18:00〜26:00(25:30 Last Order)
定休日:日曜日・月曜日
URL:食べログ

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