日本酒テイスティング講座:フルーツ香応用編

      2017/08/21

上級講座4回目になりました!。
前回の様子はこちらです。

前回・・・「2回に分けて」と言ってた加水シリーズでしたが
意外?なことに今日は違うテーマでお届けすることになります(笑)。

本日のテーマは「フルーツ香」かぎわけのコツ

「フルーツ香」とは吟醸香のことですが
この香りの成分は「カプロン酸エチル」もしくは「酢酸イソアミル」どちらか、
あるいは両方なのですが

前者は一般的に「リンゴかメロンの香り」、
後者は「バナナかナシの香り」と言われているものです。

 

ただし、リンゴやバナナの香りに
生香(青草やハーブ)、乳酸、アルコールの香りが入ることにより
どちらがどっちの香りかあまり判別つかないこともよくあることです。

 

そんな時に・・・。
フルーツ香が「カプロン酸」由来か、「酢酸イソアミル」由来かを
かぎわけるコツを本日教えていただきました。

 

それが非常にマニアックで(爆)
これは頭で分かっていてもなかなか難しいものであることを、
この日のテイスティングで思い知りました(苦笑)。

この日のテイスティングラインナップはこちらでした

一つだけ、性質の違うものが入ってますが。。。(笑)

その他の3つは、結果的に「カプロン酸エチル」も「酢酸イソアミル」も
両方入っているものだったのですが(苦笑)
それでも、どちらが強く出るかで、その酵母がどんな特性かを知ることが出来ました。

本日のもう一つのテーマは「観念的概念」

本能が美味しく感じる「甘い」「旨い」「塩味」と言う味の構成よりも
人間は「観念的概念」の方が強く味覚に影響があると言うお話。

 

観念的概念とは「見聞きし体験した情報からの判断」と言う意味で、

わかりやすく言うと、
昔の思い込みで「淡麗辛口しか飲まない!」と思い込んでいるオジサンは
現在主流の吟醸酒は好まれないと言うことが
脳科学により分析されている、と言うお話です(笑)。

 

これは結構、オススメのお酒をお伝えする時に非常に有効なヒントだったりするんですね。

 

逆に言うと、固定観念を持っていない状態では
「甘い」「旨い」「塩味」が有効なんですよ。

 

淡麗辛口好きのオヤジの例をまた出しますが(笑)
ワインを知らないオヤジに、ワインの辛口白をオススメすると、
酸味が強くでまずいと言い、逆に案外甘口のワインの方が美味しいと言うそうなのです。

 

オススメする時には、普段好きで飲むお酒をよくリサーチすること、
忘れないように心がけたいと思います!!

2016年中級クラスのまとめ記事はこちら

 - 日本酒勉強・資格